メシと道草

管理人みーるが書きたいことを書きます。

日々

褒め言葉を上手く消化できない

文章やダンス、歌や演劇、着飾ることで人生も、その全てが私の表現となり得る。

自分を表現することに関しては周りから一定の評価は得てきたが、私はその評価(特にプラスのもの)に上手く向き合ってこなかった。

嬉しい、ありがとうという言葉は出てくるが、そのどれもが表面を滑って、まるで人形になったような窮屈を感じた。

自己評価と他人からの賞賛の間に溝がありすぎて、本当に嬉しいのかよくわからなかった。

マイナスの評価には深く傷付いた。罪を犯した訳でもないのになぜ(特に)匿名で酷い言葉をかけられなければならないのかわからなかった。

また、「脇役でいようと努めているのになんで表に引っ張り出されて殴られなければならないのだ」と理不尽に思うこともあった。

 

人生においてでしゃばったつもりは一度もない

自分が好きな事をしていたら前に前に進んでいただけで、目立ちたいから表現をしているわけでは断じてない。

私にとって踊ったり文章を書いたり表現をすることは承認欲求よりも好きの気持ちが大きい。

だから実を言うと他人の評価に晒されるのがめちゃくちゃ怖い。

インターネットにモノを上げておきながらなんなんだと思われるかもしれないが、私は投稿や披露を含めて、誰かに何かを伝えることが好きなのだ。

伝わる人にだけ伝わればいいと思っているし伝わらなかった人に心無い言葉を掛けられるのはしんどい。

でしゃばり みたいな言い方をされることもあってそこそこ落ち込んだ。

楽しんでる人間にケチつけるの恥ずかしいよとかって返したけど内心こんなに伝わらないのなら死にたいなと思っていた。

 

自己評価が低い

「ダンスも上手くないし華もないので死んでしまうかと思う日も多かった」

私が先日投稿した文章からの抜粋。

意味がわからないと感じる人もいるかもしれないけど、私は本当にそう思っていた。

1つ目のコラムと被るが、自己評価が低い。

そもそも以前から私が自分の事を好きになろうと思っていたのは「自分を好きだと言ってくれる人に対して申し訳ないから」であったし、主体的に自分を好きになろうみたいな気持ちはない。

自分を好きになった方が人生楽しいよ、なんて周りの人には言ってるし周りの人がそれを実践してハッピーになっていくのを見ながらなんで自分は変わらないんだと絶望もしていた。

私はダンスも上手くないし、華もないと思っているが、その主観と客観のズレも多少あるようでそれにも悩まされていた。

ダンス上手い、表現力がある、みーるらしい踊りだ、顔や雰囲気がいい、華がある、オーラがある

実際言われてもピンとこなかった。苦しかった。

私が見る世界はいつもドス黒いフィルターがかかっているのか、周りが見る世界に綺麗な加工がされているのか、悩まされた。

 

「私らしく」踊れないならなんなのだと思った

振りコピは、コピー元の振りがあってそれを真似して踊るものだ。その覚える行為を振り入れと呼ぶ。

振り入れはいつもめちゃくちゃ苦しかった。

ダンスが下手すぎて、死にたいと何度も思った。

そんなことで と思うかもしれないが、私にとっては生存に関わることだった。

踊ってる時に人が褒めてくれたから、生きていてもいいのかなと思えた。好きな事をやって褒めてもらえるのはピンとこなくても悪い気はしない、嬉しいと分からなくても生存を認められている気がした。

ダンス以外でもそう。

好きな服やメイクで自分を表現すると褒められることが多々あった。

「自分らしく」あれば肯定されるのだと、生きていてもいいのだ、必要とされているのだと安心した。嬉しいと言う気持ちよりも安心が勝る感じ。

でも特に振り入れをしている時は自分らしさが分からなくてもうめちゃくちゃ泣いていた。

未だに振りがわからない時ちょっとだけ泣く。

「私らしく」踊れないなら、「流石」といわれない私は、なんなのだ。なぜ生きていなければならないのだ、とさえ思った。

振りを覚えていない期間の身体の動かなさは異常で、ほんとに消え入りたかった。

 

めちゃくちゃ忙しかった今年の振り入れ

7曲中、完全に覚えていたのは2曲で、10月からバイトがめちゃくちゃ忙しくなっていた。

今現在ほぼほぼヒモみたいなものなので娯楽でバイトを始めたんだけど、出戻りで即戦力なのもあり時給1000円程で15万超えるくらい入っていた。

そんな中、特に本番10日前くらいからは10時〜21時までバイトで22時から25時半まで振り入れみたいな生活をしてて26時くらいに寝ていたんだけど、足の疲労がすごかった。

お風呂上がりフットマッサージャーに片足10分突っ込む生活。

今回もいつも通り弱音を吐くこともあったけど、あまり長い時間弱音を吐いていても振り入れが進まないだけだったので30分くらいで立ち直っていた。

お陰で完璧とは言わないまでも、及第点以上のものは見せられたのかなと思います。ソロ曲とか1番後回しにしたせいで3日くらいしか振り入れ期間が無くてめちゃくちゃ病みそうになりました。

でも病んで振り入れ諦めたらもっと病むことが分かってるので「下手だ、できない」って30分泣いて「気持ち切り替えよ」とか言ってた。ウケるね。

忙しいと病まないって言う人いるけど、あれは嘘ではあるけど、忙しいと病んでる暇はないなって私も思いました。

相変わらず一緒に踊る人みんな華があるしダンスが上手いしでバチバチに病みそうだったんだけど、流石に時間がない中毎日努力してるうちに他の人がどうとか考えてる暇なくね?ってなりました。成長。

誰がなんと言おうと私が1番だしお前が1番。それぞれが「自分が1番だ」って思ってたらいいのでは?って思った。

自分より巧い人を見ると主役の座を譲ってしまいそうになるし、私は今まで言わなかったけど誰かと踊る時いつも心の中で相手に主役を譲ってました。去年も。

そういう意味では今年はめちゃくちゃ成長できた気がします。他人からどう評価されようが自分は素敵で無敵みたいな気持ち、人間皆持っとくべきなのかもしれない。誤魔化しではなくて。

 

表舞台で、初めて「最強」になれた

卒業しても学祭出るのかよ。私もそう思う。

そう思っていたから出るか出ないかについてはめちゃくちゃ煮え切らない態度を取っていて「呼んでくれたら出るけど〜」みたいな態度でいた事はマジで後輩に迷惑かけたな〜と今になって思います。

その節は本当にごめん、ゲスト申請してくれててありがとう。

昨年、薔薇の花束をもらって大号泣して終わりにする予定だった活動に卒業してまで参加することに微妙な葛藤はあったが、せっかく出るのだから、と新曲をいくつか増やした。

今年の曲はどれも気に入っているけれど、その中でもやはりソロで踊った「乙女解剖」についてはかなり気に入っている。

衣装は4月の暮れに受注して10月末に届いたrurumu:のピンクのワンピースで、曲は乙女解剖。振り入れの難易度もかなり高く、前述のとおり振り入れにかける時間がかなり短くなってしまったため、プレッシャーはひとしおだった。

ソロ曲というものは、2人以上の曲と違って誰にも主役を譲れないもので、自分が主役になるしかない曲、でもある。

昨年よりも難易度が高い曲で衣装についてもかなりこだわりをもって選んだこの曲で、私が見せたかったのはダンスでも表情でもなく「私の22年間の生き様」だ。

諦めと寂しさと少し意地を張って完璧を装うとしてきた不完全な私の生き様が少しでも伝わっていたら嬉しいなと思う。

ダンス表情メイク髪型スタイル衣装メンタル、全てでもって今の私の「最高最強」になれたのがこのソロ曲です。

ちなみにこれについては表情ダンスともにわざとらしさをなるべく排除して自分らしく踊っているのも若干のポイントで、今動画を見直してもかなり自分らしい表現だなと感心しています。(Twitterをフォローしている人は、固定ツイートにまだあるのでこの文を読んだ後改めて見返してもらえればわかると思います。)

そんな風に、「自然体の自分」をパワーアップさせてあくまで自分としてこの曲を踊り切ったことはかなり肯定感を上げてくれたし、ダンスや表情について特に劣等感があった私にとっては、自分のあるべき形を見直せたきっかけでもあります。

見てくれた人、感想をくれた人、改めて感謝です。

ちなみにこの曲の私が設定した裏のテーマとして「人形遣い」というものがあるのですが、これは私が自分の人生を自分なりの客観を交えて主観的に表現するぞ、という気持ちがあったよということです。

私はいつも、ほかの人が思っているより弱くて、評価と自己評価の間の差異で希死念慮を抱くほどの人間なのですが、今回の舞台上での評価は以前よりもすとんと自分の中に入ってきました。

毎度意識的にほかの人間を励まして褒めまくっている自分が、ほぼ初めて他人からのいい評価をちゃんと受け入れて、自分を褒めることができたのは成長かなと思います。

 

おわりに

まとめるのが難しいのですが、楽しかったです。本当に。振りコピは人生だなって。

最後に。今回かかわってくれた皆さん、舞台に出してくれ、一緒に踊ってくれた後輩たちへ。心からの感謝を。

また、誰かと比べて自分がちっぽけに感じてしまい、主役を譲ってしまうあなたへ。

どんな素晴らしい技術や存在感を持っている人がいても、あなたらしいダンス(表現)はあなたしかできないから、主役を譲らなくていいです。でしゃばりと思われても、誰もあなたを否定なんかしちゃいけないと思ってる。主役になりたいのに自分の人生の主役まで譲って、誰かの引き立て役にならなくていいヨ。

 

追記

今まで努力してないよ〜みたいな顔するのが癖だったんですけど、今回はバリバリ努力しました。

いやいつも努力してるんですけど、今回初めて「努力してるよ」って言えるくらい自分を認められたことがとても嬉しいです。

努力したよ。